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昔懐かしい「紙風船」や
「柳行李」の思い出…。
日本全国で愛されてきた
越中富山の薬売りと配置 薬の世界をご紹介します。
配置薬の昭和レトロ堂:古きよき時代の思い出 田中さんの売薬語り
   

◆−現役の売薬さんに聞く−
     古き良き時代の売薬さんの姿と、
          現代の配置薬業に必要な心構え
          

300年以上の歴史を持つ、越中富山の薬売り。
株式会社チトセ薬品の代表取締役 田中脩一さんは、長年売薬さんとして、福島県で活躍していらっしゃいます。
現在は、業界の初任者講習の講師をなさるなど、後進の育成にも力を注いでいらっしゃいます。

古きよき時代の売薬さんの姿をよく知る田中さんに、懐かしい思い出と、現代に生きる売薬さんの心構えなどをうかがいました。

配置薬の昭和レトロ堂:富山薬フェアでの売薬パフォーマンス

富山くすりフェアでの売薬パフォーマンスが人気
の田中さん。

 

売薬初体験は高校一年生

「高校一年生の時に父親と一緒にお得意先を回ったのが、売薬さんの初仕事でした。行李(こうり)を背負って新潟の雪道を歩いたのですが、道の両側には雪の壁ができていて、その間をももまで雪に埋もれて大変な思いで歩きました」と田中さん。

行李(こうり)の重さは約25kg。 慣れないうちは担ぐのも大変ですが、昭和初期の頃は売薬さんのトレードマークでした。
その時は「こんなに大変な仕事はいやだと思った」そうですが、転機は12年後に訪れます。

  古きよき時代のお客様とのふれあい
 

田中さんが28歳の時のこと、「父が胃潰瘍になり、母に説得されて」売薬さんの仕事に就こうと決心した田中さんを励ましてくれたのは、お客様との交流でした。

当時は“お得意様泊まり”といって、売薬に回った先で、お得意様の家に泊めてもらう風習がありました。いつも泊めていただくお得意様とは、親戚同様のお付き合いをしていたそうです。
そのほか“昼宿(ひるやど)”といって、お昼に持参したお弁当を食べさせてもらうお宅があり、そこでお味噌汁などをふるまっていただいたとか。
冬にはコタツでお茶菓子をいただきながら、茶飲み話に花を咲かせることもよくありました。

今と違って娯楽の少なかった時代の売薬さんには、浄瑠璃や浪花節を習っては、お得意様泊まりの時にお酒を酌み交わしながら披露することも、大切な仕事でした。
また、30年前くらいまでは“山の神”といって、農閑期には仕事を休んで、奥さん方がお茶飲み会を、だんなさん方が一杯飲む会をするという行事がありました。
その時には、田中さんもマイクやカラオケセットを持参しては、自慢の喉を披露したそうです。

「実際にこの仕事を始めて、こんなに楽しい仕事があったのかと思った」と田中さん。
古き良き時代の懐かしい思い出です。

  お客様に分かりやすく伝えたい健康の秘訣
 

配置薬の昭和レトロ堂:パソコンを駆使して分かりやすい資料づくり現代のお客様が求めているのは、「商品に対する的確な情報と、健康に対するアドバイスです」と田中さん。
体調についていろいろな相談を受けることが多い仕事ですから、健康に対する知識や最新の情報なども常に勉強しておく必要があります。

田中さんは、パソコンを駆使して商品の説明や、健康知識などを資料にまとめて、お客様への説明や配置薬販売員への指導に使っています。

カラーや写真、図表をふんだんに交えて仕上げられた資料は、きれいで分かりやすいとお客様に大好評。
「目で見て説明できる資料があると、安心して商品を購入していただけます」
お客様の幅広いニーズに応えられる資料作りを心がけて、普段から健康情報の収集を心がけておられるとか。

現代に生きる売薬さんは、お客様に対するサービス精神とともに、正確な情報収集能力が求められているようです。

 

田中さんのちょっといい話 −健康の秘訣は薬食同源−

「薬は食に通じる」というのが田中さんの持論。
普段から薬理分の多い食事を心がけることが、健康の秘訣だそうです。
現代人は、酸化した体の調子を整えるビタミンとミネラル分が不足しがちです。穀類と野菜などのミネラルを心がけて摂取するようにしましょう。

また、人間の歯の本数は、犬歯(肉や野菜をひきちぎる歯)よりも、門歯(果物や野菜をちぎる歯)が多く、さらにそれよりも臼歯(穀類をすりつぶす歯)が多くなっています。
食事のバランスは、この歯の本数に比例して考え、穀類>野菜や果物>肉魚の順で多く摂ることを心がけましょう。

 
 

今に残る地域貢献の心意気

社長業のかたわら、(社)福島県医薬品配置協会の教育指導委員会で、後進の育成に当たっていらっしゃる田中さん。
そんな忙しい毎日の中、今でも新規のお客様のお宅には必ずご挨拶にうかがうとか。

「お客様の声を直接聞くことで、何が求められているのか、何が必要なのかが分かってきます」
今でもお客様とのふれあいを大切に、現場第一主義を貫いていらっしゃいます。

昔は、立ち回り先に種もみを持って行ったり、作物の苗を持参したりといった、地域貢献をすることも多かった売薬さん。
そんな売薬さんの心意気を受け継いで、福島県須賀川の養護学校や小学校に、毎年富山のチューリップを寄贈したり、 ライオンズクラブとして献血にドリンクを寄贈したりと、ボランティア活動を長年続けていらっしゃいます。

正確な科学的情報を分かりやすく提供することと、地元とのつながりを大切にすること。
田中さんのお話から、現代に生きる売薬さんに必要な心構えが伝わってきました。

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